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東野圭吾『雪煙チェイス』レビューと感想

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こんにちは。なべしです!

 

東野圭吾の小説「白銀ジャック」に引き続き、

「雪煙チェイス」を読んでみました。

 

スピード感あふれる今回の小説、がっつり紹介させていただきます。

ネタバレも少しありますので注意してください。

『雪煙チェイス』

あらすじ

無実の証人を探せ!

追跡者(チェイサー)が来る前に

殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物

正体不明の美人スノーボーダーを探しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを負うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる! どんでん返し連続の痛快ノンストップ・サスペンス。

※引用:東野圭吾 『雪煙チェイス』 実業之日本社文庫 

うむ、 あらすじを読むだけでわくわくさせられますね。

 

 

主な登場人物

脇坂竜実

開明大学に通う大学4年生。

様々なことがきっかけで事件の容疑者扱いになる。

友人波川とともにアリバイを証明できる唯一の人物に会いに里沢温泉スキー場へ向かう。

 

小杉敦彦

独身所轄刑事。

上司の南原に「本庁より先に捕らえろ」と告げられ、後輩の白井と脇坂を探しに里沢温泉スキー場へ向かう。

 

波川省吾

開明大学法学部4年生。

脇坂と共にアリバイの証人を探す為里沢温泉スキー場へ向かう。

法学部だけあって頭がよくキレる。

  

南原

小杉の上司。

課長の機嫌をとるため小杉をスキー場へ行かせる。

ぐちぐちしていて部下の声に耳を傾けない最低な人物。

 

根津昇平

里沢温泉スキー場パトロール隊。

正義感があり非常にまじめだが、おもいやりのある人物。

瀬戸千秋とは昔からの付き合いで、とても仲が良い。

 

瀬利千晶

元プロスノーボーダー。

気が強くサバサバしているが、根は優しい人物。

親友の成宮莉央とその姉葉月のゲレンデウェディングを成功させるため、協力している。

 

成宮莉央

瀬利のライバルであり親友。

姉の葉月のゲレンデウェディングのプロデュースをしている。

非常に姉想いな性格。

 

成宮葉月

長岡慎太との結婚式を里沢温泉スキー場で行うため、妹莉央と瀬利に協力してもらっている。

 

女将

「お食事処 きなし」の女将さん。

元アルペンスキーの選手。

小杉に協力して脇坂を探す。

 

 

 

感想

展開がおもしろい

とにかく展開がおもしろいの一言につきますね!

脇坂がメインで話が進んでいくものの、小杉からの視点も多々あるため、場面がめまぐるしく変わります。

逃げる脇坂と追う小杉。

段々と近づいていき、遂には捕まえられてしまいますが、ここからの展開が更におもしろいです。

 

 

小杉がかっこいい

小杉はとっても話の分かる人なので、捕まえた脇坂の意見に耳を傾けます。

ただ本庁がきたらさすがにどうしようもないため、脇坂に一言言います。

その時の言葉がかっこいいんです。

「何としてでも証人を女性を見つけるんだ。警察に事情を話せば何とかなる、なんてことは考えるな。警察は、容疑者が有利になる証拠を積極的に探してはくれない。自分の身は自分で守れ。それができない場合は、必死で逃げろ。絶対に捕まっちゃいけない。」 

立場としては脇坂を捕まえなければいけないのですが、脇坂を信じ、真の容疑者を探しに急ぐのです。

なんてかっこいいんだ。

 

実際本当の警察はどうゆうものかわかりませんが、冤罪がなくならない=小杉が言ってるようなことがあるということですよね。

地獄のような尋問を行って自白させるという恐ろしいことをしているんでしょう。

あー怖い。

 

 

女将さんも粋なキャラ

小杉と同じく女将さんもとっても粋でかっこいいんです。

 

小杉が一度上司に逆らおうとした時、女将さんは小杉にも五分の魂がある人なんだと思い、小杉を激励します。

「――小杉さんは五分の魂がある人だと思うから言うんです。駒だからって、ただ動かされているだけでいいんですか。たまには自分の意志で動いてみるのも悪くないんじゃないですか。その結果、一発逆転の手柄を立てられたら、さぞかし胸がスカッとするだろうと思いますよ」 

 

そして最後にこう言って小杉を後押しするのです。

――警察官は犯人を逮捕するのが仕事でしょ?犯人じゃないとわかっている人間を捕まえている暇があるのなら、真犯人を見つけることに精を出したほうがいいんじゃないですか

こんなことを言われちゃ小杉も頑張らないわけにはいきませんよね笑

 

一寸の虫にも五分の魂。

信念を持つことの大切さを改めて感じさせてくれます。

 

根津昇平と瀬利千晶

この二人、実は前に紹介した『白銀ジャック』にも登場してるんです。

www.nabeshidiary.com

『白銀ジャック』で初めて出逢った二人ですが、今回ではもうすっかり仲良くなっています。

いろんな意味で笑

二人とも結構気が強い性格で、特に瀬利千晶に関してはちょっとツンデレ要素があるというか。

この二人の最後のやりとりに是非注目してほしいです!!

 

 

 

まとめ

最初から最後まで目が離せない作品です。

特に中盤から終盤にかけて120kmくらにスピードが上がってきます。

 

推理要素はそこまでありませんが、人間味溢れるキャラクターがたくさんいて、さらには展開がめまぐるしいので十分楽しめます。

ページ数は400Pほどありますが、これが意外とすぐ読めちゃいました。

スピード感があるので、次へ次へという感じで読み進めやすいのだと思います。

 

かなりのおススメ作品でした。

 

次は予定通り『恋のゴンドラ』を読もうと思います。

レビューお楽しみに!!

 

 

 

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